ぬるぬるぜくす/006

英吉利、獨逸、亞米利加。おじさま求めて何處までも。

黄金の羅針盤〈上〉〈下〉ライラの冒険

『スウィーニー・トッド』を見に行ったときに上映されていた予告編が気になって、『ライラの冒険』三部作の原作を購入してしまいました。とりあえず今日1日で第一部の『黄金の羅針盤』上・下を読了。

舞台となるのは、われわれの住む世界と酷似していながら、人間ひとりひとりが動物の姿をした守護精霊(ダイモン)と呼ばれる存在とともに暮らしている並行世界。主人公のライラは、航空事故で両親を亡くし、オックスフォード大学のジョーダン学寮で暮らしている。唯一の親類は、叔父で探検家のアスリエル卿。ある日、ライラは教授とその友人しか入ることのできない「奥の間」を覗くために身を隠していると、偶然学寮長が叔父の毒殺を企てている様子を見てしまい、そのままなし崩しに叔父が北極で見てきた重大な秘密を知ることに。おりしもロンドンでは、子供たちが行方不明になる事件が多発。ライラの幼馴染、ロジャーも行方をくらしてしまう。そんな折、社交界の有力者、コールター夫人に引き取られることになったライラ。学寮を去る日、学寮長はライラに真理を知ることができるという真理計(アレシオメーター)を手渡す。この黄金の羅針盤の存在はコールター夫人に絶対知られてはいけないという忠告を添えて。コールター夫人との暮らしは素晴らしいものに思えたのだが……




先に映画の予告編を見てしまったので、登場人物が全部役者さんで思い浮かんでしまいます。本当はアスリエル卿は黒い瞳の持ち主のはずなのですが、演ずるダニエル・クレイグの印象ですっかり碧眼のイメージに。コールター夫人も金髪ではなくて、黒髪と描写されていたような。

読み始めたら上下巻一気に読み尽くしてしまうという前評判どおり、一気に読了することができました。児童文学とカテゴライズされていますが、かなり人が亡くなりますし、本当に子供向けなのかなあと思う場面もいくつか。でも、ファンタジー的なガジェットが実に巧みに配置されていますし、ヒロインが波乱万丈の冒険をするところも非常に楽しい作品です。

終始、楽しく読むことができたのですが、唯一気になったのが北に住むアジア系の蛮族タタール族の存在。いくら平行世界のこととはいえ、タタールといえばモンゴル系の人々を想像してしまうわけで、文明=西洋、野蛮=東洋みたいな枠組みがチラっと頭をよぎってしまいました。気にしすぎかもしれませんけど。鎧熊の皆さんは北欧の人たちをモデルにしているんだろうってかんじはしますが……

北方に住んでいる知能を持ち鎧を身に着けた熊、パンサービョルネという存在が出てきますが、一体何語なんだろうと調べてみたところ、デンマーク語らしいと分かりました。英語版Wikipediaに書いてありました。アルファベットのつづりは"Panserbjørne"だそうです。意味は「武装した熊」だそう。ドイツ語で鎧は"der Panzer"、熊は"der Bär"なので、「鎧の熊」みたいな意味かなあと思ったらその通りでした。

ちなみに、パンサービョルネの一員、イオレク・バーニソン(Iorek Byrnison)の声を担当するのは我等がイアン・マッケラン御大です。First High Councilor役でクリストファー・リー御大もご登場。パンサービョルネの皆さんは全員「〜〜ソン」という名前。何か意味があるんでしょうか。

新ボンドとして名高いダニエル・クレイグですが、個人的にはアスリエル卿を演じているときのほうが好み。映画公開が楽しみです。

『スウィーニー・トッド』を見に行った友人とまた一緒に見に行く予定なので、こちらのブログにも感想を書けたらいいなあと思います。

テーマ:気になる映画 - ジャンル:映画

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