ぬるぬるぜくす/006

英吉利、獨逸、亞米利加。おじさま求めて何處までも。

"Das Wetter ist shoen, das Leben auch"朗読CD

Andreasさん関連の朗読CDの中で初めて最後まで聴くことができたCD。作品のプロフィールが興味深いので色々まとめてみます。

まず、原作のAnna Gavalda"Das Wetter ist shoen, das Leben auch"なのですが、これは元々"Ich wuensche mir, dass irgendwo jemand auf mich wartet"という短編集の中に収録されている"Klick-Klack"(原題は"Clic-clac")という短編を分冊にしたものです。そして、作者のAnna Gavaldaはフランスの作家で"Je Voudrais Que Quelqu'un M'Attende Quelque Part"というのが短編集の原題のようです。短編集のドイツ語版タイトルの意味は『どこかで誰かがわたしのことを待っていてくれますように』みたいなかんじだと思うのですが、フランス語原版のタイトルも似たような意味であることがAmazon.co.jpのレビューに載せられていました。

原作はドイツ版のように分冊されたりはしていないようです。ちなみに『泣きたい気分』というタイトルで、新潮文庫から邦訳も出ています。邦題は「折り畳みベッド」。フランスやドイツでは折り畳みベッドのことを"Clic-clac"とか"Klick-Klack"と言うのでしょうか。ドイツ語のタイトルは、本文の中に出てくる「いい天気で僕の人生も楽しかった」"das Wetter war shoen, mein Leben auch"という一節から来ていると思われます。

日本のサイトでも買えるものがあるのでURLをまとめておきます。
"Je Voudrais Que Quelqu'un M'Attende Quelque Part"(Amazon.co.jp)
"Ich wuensche mir, dass irgendwo jemand auf mich wartet"(紀伊国屋書店BookWeb 短編集ドイツ語訳
"Das Wetter ist shoen, das Leben auch"
(Amazon.co.jp "Clic-clac"ドイツ語訳)(紀伊国屋書店BookWeb 朗読CD)
『泣きたい気分』(Amazon.co.jp 邦訳)
※アフィリエイトリンクではないので安心してクリックしてください。

紀伊国屋BookWebでは他にもAndreasさんの朗読CDを扱っているようです。

ちなみに、以前もご紹介しましたが、ドイツ語訳に関しましては試聴もできますし、試し読みもできます。
HoerbuchHHamburg社の作品紹介ページ(Downloadをクリックするとmp3で試聴できます)
Sanssouci Verlag社の作品紹介ページ(Leseprobeをクリックするとpdfで試し読みできます)

☆感想☆
mp3の試聴は今までに何度もやったことがあったのですが、邦訳を読んでみてびっくり。Andreasさんてば、冒頭から凄い単語を言っているんですね。作品は、販売課長のサラ・ブリオに思いを寄せる、公認会計士のオリビエによるモノローグといったところ。原作はフランス語ですので、登場人物は全部フランス人、舞台もパリです。面白いのが、ドイツの朗読って固有名詞は全部現地発音(この場合はフランス語)で読むんだなあってこと。あとdirectorという単語はなぜか英語発音で読んでいた気がします。基本はドイツ語の発音で、単語によってはフランス語、英語の発音を使い分けるなんて、ドイツ人の俳優さんも大変ですね。

日本語だと、朗読の中に突然外国語発音が出てきたらかえって気になると思うのですが、ドイツ人はフランス語の単語はフランス語発音で読んだほうがいいと思うものなんでしょうか。『風の影』でも、フリアン・カラックスなど固有名詞はスペイン語発音と思しき発音で朗読していらっしゃった気がします(そもそもドイツ語ではJulianをフリアンとは読みませんものね)

フランス語はフランス語発音で、スペイン語はスペイン語発音で朗読しなければならないから、Andreasさんがこれらの作品に起用されたってことなんでしょうか。それとも、フランス語やスペイン語ができる俳優さんだから、その言語の単語に関してはちゃんと原語発音で朗読したってことなのかなあ。

小説では、擬音とかト書きのような形で書かれていることも、朗読ではAndreasさんが臨場感たっぷりに、効果音風に読んだり、実際に演技したりしていらっしゃいます。留守番電話のピーって音とか、歯磨きをしながら喋る場面とか。圧巻は、主人公の姉のミリアムがジャン・ジャック・ゴールドマンのカセットを聴いている場面。Andreasさんがなんとフランス語で一くさり歌ってくださいます。ほんのちょっとですけどね。

フランスでベストセラーということですが、流行のものを作品にたくさん織り込んでいるようで、わたしが読んだ単行本には分かりにくい言葉に丁寧にも注が付けられていました。邦訳出版当初には日本に出店していなかったイケアなど。若い女性に好まれそうな、恋愛短編小説集なのですが、結構直接的な単語がいくつも出てきたのでびっくりしました。

ドイツ語の勉強のためにシャドウイングとかしようかなあと思いつつも、あんな単語とかこんな単語が出てくるのよねえと思うとためらわれます。わたしが過敏なだけかなあ(笑)ともあれ、Andreasさんが好きな女性のことを考えて悶々とする若い男性を演じているというのはかなり楽しいですね。
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テーマ:俳優・男優 - ジャンル:映画